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北日高の山々に遊ぶ!

 2日目、4時起床。コーヒー、卵スープ、パンで朝食をすませ、5時出発。標高300mほどのカール壁を攀じ登って稜線に立たなければならない。丁度隣の若夫婦も出発するところで、挨拶を交わして一緒にガレ場を登る。
 彼らは昨日ナメワッカを目指したがブッシュのすごさに途中で引き返して来たとのこと、また、ガレ場の下降中に後ろを熊が横切って行ったこと等を話してくれた。彼らは昨日落とした地図を探しながJP直下の雪渓ルートを登るというので、別れて我々は最も安全?といわれる左端のルートで登る。

滑落に注意して慎重に登るが、テントは見る見る小さくなり眼がくらむ。途中からは潅木に捕まりながら登れたが、あまりの急勾配に胸が苦しくなる。
 1時間後、やっとのことでJPの東側にたどり着き一息入れる。次いでそれほど濃くないハイ松をこぎ、稜線を辿ってエサオマントッタベツ岳を目指す。生憎ガスが南から湧き出して周辺の山並みは見ることができない。

 北東側のカール壁にある2箇所のキレットから下を覗くと、あまりにもの急峻さに言葉を失う。このキレットを登下降するつわもの達がいるらしいが、命知らずと言えようか。熊との対面を避けるために笛を吹きながら、エサオマントッタベツ岳山頂に先着する。

 山頂には木に縛り付けたテープがあるだけで、今まで登った日高の山頂には標識があっただけに寂しいものである。念写真を撮って20分ほど休憩して下山する。
 今日はまた滑滝を下って1日仕事の沢歩きがあるので長居はできない。晴れていたら幌尻岳とカムイエクウチカウシ山が見えるはずなので、ガスが切れることを期待して歩くが残念ながら報われなかった。

カール壁途中からの山頂

 しかし、神威岳、久山岳、剣岳などはよく見えた。同じルートを落石に注意して慎重に下り、9時20分テン場に戻る。2本の冷えたビールでAさん達と一緒に登頂祝いをした。
 テントをたたみ、荷物をパッキングして10時に下山開始する。滑滝で3人組みのパーテイと、さらに下流で小樽の夫婦(ともに中高年)、2人の若者に出会った。

 997mの二股でお湯を沸かしてコーヒーを入れ40分ほど寛ぐ。その後は暑くて堪らず水の中をジャブジャブ漕いで沢歩きを楽しんだ。
 15時頃から雲行きが怪しくなり、一雨来そうだ。山頂部はガスで全く見えない。16時やっと入渓地点に着き、林道を急いで駐車地点に16時40分に到着する。小雨が降り出し、本降りになる前に何とか間に合った。着替えて、新嵐山荘に入浴に向かう。
 走行距離256×2=512km

<<タイム>>
1日目 1:50 手稲発、6:00〜8:00 新嵐山荘、9:10 登山口発、9:55 入渓、11:00〜10Co800m、12:05〜30Co886m 昼食、13:50〜14:00 Co1036m、15:10〜30 Co1269mの滝下、16:30 北東カール

2日目 4:00 起床、5:00 テン場発、6:00 稜線、7:00〜20 エサオマントッタベツ岳、9:20〜10:00 テン場、10:57〜11:05 滝の下、12:20〜13:00 997mで昼食、16:00 入渓地点、16:40 登山口、17:45〜19:20 新嵐山荘にて入浴、食事、22:50 手稲着


2005.8 土田 猛

写真集

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